整体院のLINE自動応答が既存患者の会話に割り込んだ日:当社で起きた事故と、再発を防いだ3つの設定
LINE公式アカウントに自動応答を入れると、新規の問い合わせに24時間答えられます。便利です。しかし当社グループの整体院では、2026年10月に通院中の患者がスタッフに送った相談に、自動応答が割り込む事故が起きました。この記事はその記録です。同じ設定をしようとしている院が、同じ失敗をしないために書きます。
何が起きたか
当社は整体院のLINEに、次の自動応答を入れていました(出典1)。
- 料金、営業時間、場所、駐車場、服装、保険、返金、所要時間など、よくある質問12種への自動返信
- 「予約したい」などの文を検知して、空き枠を提案する予約応答
- どれにも当てはまらない文に対する「折り返します」の返信
有効にして4日後、通院中の患者数名が、施術後の体調や次回の相談をスタッフにLINEで送りました。その会話に、自動応答が「料金は〜」「ご予約は〜」と返信しました。患者は人に話しかけているつもりで、機械の返事を受け取ったことになります。
なぜ起きたか
原因は2つです。
1. 自動応答の対象を「全員」にしていた
自動応答は、新規の問い合わせを想定して作ったものです。ところが設定上は、友だち全員のメッセージに反応していました。通院中の患者も、初めての人も、区別がありませんでした。
2. スタッフの返信が、自動応答の仕組みから見えなかった
スタッフは LINE公式アカウントの管理画面(チャット機能)から手で返信していました。一方、自動応答は別の仕組み(配信基盤)で動いていました。自動応答側からは「この人には今スタッフが返している」ことが分からず、会話の途中でも割り込みました。
LINE公式アカウントの仕様上、応答メッセージとチャットは併用できますが(出典2)、どちらが返すかの判断は院側の設計です。設計がなければ、両方が返します。
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まず全部止めました(出典1)。
- 予約応答を停止
- 「折り返します」の返信を停止
- よくある質問12種を無効化
自動応答は、止めても何も壊れません。スタッフが手で返せば済みます。逆に、動かしたまま直そうとすると、直している間も割り込みが続きます。事故が起きたら、先に止めることを勧めます。
再発を防いだ3つの設定
止めたあとで、次の3つを設計に入れました(出典1)。
1. 自動応答の対象を「新規の友だちだけ」にする
友だち追加から14日以内の人だけに自動応答を返し、それ以外の人には一切返さない設定にしました。通院中の患者はこの期間を過ぎているので、自動応答の対象から外れます。
新規の問い合わせに答えたい、という目的はこれで満たせます。既存患者の会話に割り込む可能性は消えます。
2. スタッフが返している会話には返さない
スタッフの手動返信と自動応答を同じ仕組みに寄せるか、少なくとも「直近にスタッフが返信した相手には自動応答しない」判定を入れます。当社は、スタッフの返信が自動応答側から見えない構成だったので、1の設定で先に止血しました。
3. 止めたまま運用するという選択肢を持つ
当社の整体院は、最終的に「自動応答は止めたまま、全員スタッフが手で返す」と決めました。友だち数が数百人の院では、手で返す方が確実で、患者の信頼も守れます。自動応答は「入れるもの」ではなく「必要になったら、対象を絞って入れるもの」です。
開業する院への提案
LINEの自動応答を検討している院は、入れる前に次を決めてください。
| 決めること | 当社の答え |
|---|---|
| 誰に返すか | 友だち追加から14日以内の人だけ |
| 誰には返さないか | 通院中・来院済み・スタッフが返信中の人 |
| スタッフの返信とどう分けるか | 同じ仕組みに寄せる。寄せられなければ自動応答の対象を絞る |
| 事故が起きたら | 先に全部止める。直すのはその後 |
| そもそも必要か | 友だち数百人なら手で返す方が安全 |
まとめ
- 自動応答は「全員」に返す設定だと、通院中の患者の相談にも割り込む
- 原因は対象の未設定と、スタッフ返信との分離
- 事故が起きたら、先に止める
- 対象を「新規14日以内」に絞る。それでも不安なら止めたまま運用する
患者がLINEで相談してくるのは、施術と説明に信頼があるからです。その信頼を仕組みで壊さないことが、集客より先に来ます。
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- LINE公式アカウント「応答メッセージ」「チャット」の仕組み(LINE for Business ヘルプ) https://www.lycbiz.com/jp/manual/OfficialAccountManager/